こんにちは。寺嫁です。
持明院では目立ちはしませんが、実にいろいろな花がひっそりと季節ごとに可愛らしい姿を見せてくれています。
母と「咲いたね~」「今年は多いですね~」「あの花とあの花の勢力図が年々変わっている!」などなどトークに花が咲きます(花が咲いてるだけに…!)
境内地は出入り自由ですし、裏手にあるひっそりとした小道沿いにもいろいろと植物があり、どなたでも楽しんでいただけますので、どうぞお参りや散歩の際にも楽しんでいただければと思います。
4月も下旬になりましたが、現在咲いている花をご紹介します。
まずは、すずらん。
裏手の小道沿いに咲いています。
もう、可愛い~!という言葉しか出てこない。純白で小さくてフォルムも可愛くて、妖精さんが近くにいそうなメルヘンな雰囲気のお花。小さな花瓶に1,2輪指して玄関に飾られていますが、とても素敵です。
こちらは何のお花かお判りでしょうか?
ちょっと画像を引いてみるとお判りになる方もいるかもしれません。
そう、お供え花として最上級の「しきみ」です。
駐車場の塀沿いにあります。
しきみにはすべての部分に猛毒があって、また香りが強いことから、その毒や香りが魔除け・邪気払いになるということで、古くからお葬式やお墓のそばにお供えされてきました。
真言宗では護摩を焚きますが、その護摩でも、しきみの葉が使われたりします。
なので、護摩供養前には住職が、このお庭のしきみの葉を頂戴しています。
そういうことで葉はよく使われますが、花はこの春ごろのみの珍しい景色です。
こちらは裏の小道沿いにあるシャガ。
一時はものすごい勢力を誇り、かなりの面積を占め咲き誇っていましたが、近年、下の写真のホウチャクソウにどんどん押され、今年はひっそりと咲いていました。
まさに諸行無常。おごれるものも久しからず。
ホウチャクソウは花も緑でひきで見ると花があるやらないやら、知らない方が見ると気づかないかもしれません。
緑色ばかりで派手さはなく地味なようですが、それもワビサビでしょうか、淡い色合いは日本らしい静かで控えめな美しさを感じます。
こちらはえびねゆり。
番外編で我が家の裏庭に咲いています。
小さくて、ツートーンが可愛らしい。こちらもつつましい姿が日本らしい美しさを感じます。
お次はタンポポ。どこでも見られるタンポポですが、在来種と外来種があるのは御存じでしょうか?
庭に咲いているのを調べてみると、こちらは西洋タンポポ=外来種でした。
在来種は22種類、外来種は2種類あるそうですが、なんと外来種の分布が方が圧倒的に多いそうです。
在来種は受粉して結実するのに対し、外来種は受粉せずとも結実し増えることが出来る=クローンでどんどん増える
また、在来種は春のみに対して、外来種は春から秋まで繰り返し花を咲かせ続けることが出来るのが一因だそうです。
さらにさらに、近年では外来種の花粉が在来種に受粉してできた「雑種」がものすごく増えており、在来種の中には絶滅危惧種もあるとのこと。
県や東西日本地域で「タンポポ調査」が行われるようになり、タンポポ保全の動きが大きくなっています。
お近くのタンポポはどっちかな?
と、観察してみるのも面白そうですね。
以上、お花のご紹介でした!