宗祖空海は「仏法夫れ遥かにあらず、心中にしてすなわち近し」とおっしゃられました。
それぞれの心の中に仏さまはいる、遠いところにいるのではないのですよとの意味です。真言宗では仏さまは常に説法をして下さっていると言われております。
ラジオの電波も目には見えませんが受信機がちゃんとしていれば聞くことが出来ます。
つまり、受け取り手の我々の心(受信機)が仏様の説法を受け入れ準備が出来ているかどうかの問題なのです。
自分の心(感情)は、それぞれの考えや感情や己の都合を通して物事を判断し、感情を形作ります。怒り、常に他人から何かしてもらうことを望む心、己だけ幸せになるとの視点からではなく、様々な物事に支えられて生かされている事に気付き、他者を支えるために精進を重ね、精進の結果己が幸せになりその幸せを他者と分け合う。
そのような生き方を心がければ、己の心も安心や安らぎに満ちた仏さまの世界と同じ心待ちで過ごすことが出来て、不安や迷いに左右されない自分(自己の仏)に出会うことが出来るはずですので、意意識して生活してみて下さい。
お釈迦様は、人生の時間や物事は常に移り変わっていき止まることなく変化しているのだから、過ぎ去った過去にとらわれることに意味はなく、今を生かされている事に感謝して目の前の出来事や時間を大切に過ごす(執着を手放す)事が大事だと説かれました。
人間が成長する方法とは、過去の失敗から物事を学び、その経験を次に生かすことだと言われておりますので、
心が不の感情にとらわれたときは、自分を成長させる良い機会だと視点を変えてみてこの言葉を実践してみて下さい。