こんにちは。持明院の寺嫁です。
2025年9月23日午前11時から、本堂において秋季彼岸地蔵尊大祭を執り行いました。
今年はあいにくの雨でしたが、多くの方が彼岸会にご参拝いただき、賑やかに法要を執り行うことが出来て大変うれしい限りでした。
御足もとが悪い中、お越しいただきまして、本当にありがとうございました。
法話では彼岸期間中には是非いつもより実践したい「六波羅蜜の教え」の中の一つ、「禅定」についてお話させていただきました。
六波羅蜜とは修行法のことで、菩薩が仏になるために必要な徳になり、私達の日常生活の中でも実践できる仏道の修行法で6つの項目があります。
皆さま「彼岸」の意味をご存知でしょうか?
「彼岸」とは「悟りの境地」のことです。
梵語では「波羅」と表現され、六波羅蜜や般若心経にも「波羅」はよく登場しています。
私たちは生きている中で日々、悩みや苦しみに直面します。
その悩みや苦しみを少しでも取り除き、心安らかに過ごせるようにするための方法=教えの一つが「六波羅蜜」です。
そしてこれが、実践しようと思っても分かっていても難しい…!
日々修行なのですが、せめて年に二回のお彼岸の時期には、御先祖様に感謝のお墓参りをして六波羅蜜の教えをより意識して実践したいものです。
詳しくはこちら:彼岸と六波羅蜜
その六波羅蜜の一つ「禅定」は簡単にお伝えすると
「自身の心を静めて、心身ともに安らかな状態」にすること
日々の生活で乱れた心を落ち着かせて、そうなった原因を観察し、心を落ち着かせてその原因と向き合い、物事を考え(反省)、答えを出していきます。
日々生活していると、欲や怒りや嫉妬など、心をかきむしられるような場面も現れます。
どうして自分は物事を欲し、人や自分に怒り、人をうらやみ、激しく心を動かしてしまうのか…
それらと向き合うのは自己の深い部分を探っていく作業で、きっと簡単にはいかない年月のかかるこになる事と思います。
私の話ですが、初めて子供を産んで母となって、家事育児の中で、自分の情けなさに涙したり、子供や家族に腹を立てる事が多々ありました。実母の子供でしかなかった出産前までは、こんなにも負の感情で心が揺さぶられることは少なかったです。
何故私は自分の理想通りに子供と接せられないのか…
その一つに「インナーチャイルド」という言葉を知りました。
自分が子供だった時の体験が、今度は母となり子供と接するときに露になってくる。
自分自身の中にある子供だった自分を甘やかして許してあげれば、同じように子供にも思うように接することが出来る
という、内省したという話なのですが、これもまさに「禅定」だなと思います。
ちなみに、上記に記した「心を静めて…」という内容は禅定のほんのほんの入り口で、ようやくスタート地点の前に立てたかどうだかレベルだそうです。
そこからなんと、9段あるそうです。
大変奥が深い「禅定」!
そして他の六波羅蜜の4つ(布施ふせ・持戒じかい・忍辱にんにく・精進しょうじん)を実践するうえで必要な心の状態ということなので、とても大切な項目の1つでもあります。
来春彼岸には、他の項目について住職から詳しく法話をさせていただきますので、ぜひお越しください。
多くの供養・祈願のお申し込みを賜り、皆様方に代わりまして御本尊「観音さま」ならびに「お地蔵さま」に心よりご供養・ご祈願させていただきました。
寺内にて秋の行事を無事終えることができましたのも、ひとえに皆様方の篤信の賜と感謝申し上げる次第でございます。
お申込みいただきました皆様には「身代わり地蔵尊」のお札などを送付させていただいております。
朝晩次第に肌寒くなってまいりましたが、どうか皆様お体ご自愛くださいますようご祈念申し上げます。
───── お知らせ ─────
毎月24日はお地蔵さまとご縁を結べる縁日です。
11時から本堂にて護摩を焚き、ご供養ご祈願をしております。
お気軽にお参りください。
─────────────────